カッティングシートの貼り方のポイント【ドライ貼り・水貼り】について

街中の様々な看板や、お店の窓ガラスなどに使用されている「カッティングシート」。耐久性に優れた便利な素材ですが、貼り方には少しコツが必要です。

この記事では、初めてカッティングシートを使用する方向けにカッティングシートの貼り方の種類や、看板、壁、窓ガラス、家具などにカッティングシートを貼る際のポイントについて解説していきます。

カッティングシートの「貼り方の種類」について

カッティングシートの貼り方は大きく分けて「ドライ貼り」と「水貼り」の2種類。まず初めに、それぞれの方法と向いている場所などについてご紹介します。

台紙から剥がしてそのまま貼る「ドライ貼り」

「ドライ貼り」は一般的なシールなどと同様に、台紙から剥がしてそのまま目的の場所に貼るシンプルな方法です。ほぼ全ての種類のカッティングシートで可能な貼り方ですが、特に以下のような場所、ケースにおすすめです。

「ドライ貼り」に適した場所・ケース

・曲面・平面ともに可能

・家具

・水気のない場所

・面積が小さいシート

・小さな文字や複雑なデザインのシート

・貼り付け作業の時間を短縮したい場合

・施工場所の気温が低い場合

水を吹きかけながら貼り付ける「水貼り」

「水貼り」は、カッティングシートと貼付面に水を吹きかけながら貼付けていく方法です。

吹きかけた水がカッティングシートと貼付面の間に入ることで、すぐに接着することを防ぎ、貼り付け位置の調整や修正が可能になります。また、カッティングシートと貼付面の間に入り込んだ気泡や水泡をシートの外へ逃がしやすくなるため、より綺麗な仕上がりが望めます

そのまま貼る「ドライ貼り」より手間はかかりますが、大きなシートや正確な位置決めが必要な場合におすすめの貼り方です。ただし水分を乾燥させる時間が必要となるため、急ぎの場合や水に弱い場所への施工は避けましょう。

「水貼り」に適した場所・ケース

・平面

・窓ガラス

・看板

・壁面ただし凹凸は不可

・車体、車のフロントガラス

・面積が大きい(ベタメンが大きい)シート

・電飾

・正確な位置決めが必要な場合

・施工箇所の気温が高い場合

カッティングシートを貼る際に「用意するもの」と「貼り方の手順」

カッティングシートを貼る際に「用意するもの」と「貼り方の手順」について、ドライ貼りと水貼り、それぞれの貼り方ごとにご紹介してきます。

「ドライ貼り」用意するものと貼り方手順

【用意するもの】

・清掃用のキッチンタオル・綿タオルなど

・家庭用中性洗剤を希釈した霧吹

・清掃用ゴム製スクイジー (水きり)

・スクレパー

・圧着式スキージー

・マスキングテープ(マーキングテープ)

・カッター、

 ハサミ

・ メジャー(定規)

・ 針

・ 帯電防止液

■貼り付け面の汚れを取り除く

まず初めに、貼り付け面のほこりや汚れを綺麗に取り除きます。汚れが強い場合や油汚れがある場合は、中性洗剤入りの霧吹をかけてスクレパーで微細な汚れをとります。

そのあと帯電防止液つけてしっかりと汚れを取り除きましょう。汚れ残り、洗剤の拭き残し、静電気はカッティングシートの剥がれの原因になります

■転写用シート(アプリケーションシート・リタックシート)に転写する

切り文字や細かな模様など、複雑なデザインの場合は、リタックシートやアプリケーションシートなどの転写用シートに転写してから、貼り付け作業を行うとより綺麗な仕上がりになります。その際は、カッティングシートと転写用シートをしっかりと圧着して転写を行います。1枚ものデザインの場合は転写を行う必要はありません。

■貼り付け位置を決める

定規などで貼り付け位置を合わせたら、マスキングテープなどで貼り付け位置の目印をつけましょう。

■カッティングシートを台紙(転写用シート)から剥がす

貼り付け位置が決まったら、粘着面に指の油が付着してしまわないよう慎重にカッティングシートを台紙から剥がしていきます。面積が大きなシートの場合は、全ての台紙を一気に剥がしてしまわず、端から少しずつ剥がしながら作業を進めていきます。転写用シートを使用している場合は、転写用シートごと丁寧に台紙から剥がしましょう。台紙からカッティングシートが剥がれにくい場合は、転写用シートから台紙を剥がすようにして進めましょう。

■貼り付け作業

目印に合わせてカッティングシートの端を圧着し、シートもしくは転写用シートの上からスキージーでこすり、上から下へ空気を抜きながら圧着していきます。カッティングシートの端をテープで固定する場合は、シワやよれに気をつけながら固定しましょう。貼り付け面に凹凸がある場合は、特にしっかりと圧着していきましょう。ただし、この時あまり力を入れすぎると、シートの破れに繋がるので注意が必要です。

■転写用シート(アプリケーションシート・リタックシート)を剥がす

転写用シートを使用している場合は、全体を貼り終えた後、カッティングシートまで剥がしてしまわないよう慎重に剥がしていきましょう。転写用シートにカッティングシートが残っている場合は、再度圧着してからゆっくりと剥がしましょう。

仕上げ作業

全体を貼り付け終えたら、最後にもう一度中心から放射状に空気を抜くようにスキージーを滑らせます。気泡ができてしまった場合は無理に潰そうとせず、針やカッターで小さな穴を開けて空気を抜くようにしましょう。貼り付け後、数日間は貼り付け面をこすったり磨いたりするのは控えましょう

「水貼り」用意するものと貼り方手順

【用意するもの】

・石鹸水(水500mlに対し食器用洗剤を5 、6 滴ほど混ぜて作ります※ガラス面に貼る場合 は3,4滴ほど混ぜて作ります。目安としては、ガラス面に吹きかけて泡がでるかでないかが目安になります。

・清掃用のキッチンタオル・綿タオルなど

・家庭用中性洗剤を希釈した霧吹

・清掃用ゴム製スクイジー (水きり)

・スクレパー

・圧着式スキージー

・マスキングテープ(マーキングテープ)

・カッター、

 ハサミ

・ メジャー(定規)

・ 針

・ 帯電防止液

 まず初めに、貼り付け面のほこりや汚れを綺麗に取り除きます。汚れが強い場合や油汚れがある場合は、中性洗剤入りの霧吹をかけてスクレパーで微細な汚れをとります。その後帯電防止液でしっかりと取り除きましょう。汚れ残り、洗剤の拭き残し、静電気はカッティングシートの剥がれの原因になります

■転写用シート(アプリケーションシート・リタックシート)に転写する

切り文字や細かな模様など、複雑なデザインの場合は、リタックシートやアプリケーションシートなどの転写用シートに転写してから、貼り付け作業を行うとより綺麗な仕上がりになります。その際は、カッティングシートと転写用シートをしっかりと圧着して転写を行います。1枚ものデザインの場合は転写を行う必要はありません。

■貼り付け位置を決める

定規などで貼り付け位置を合わせたら、マスキングテープなどで貼り付け位置の目印をつけましょう。

■カッティングシートを台紙(転写用シート)から剥がす

貼り付け位置が決まったら、粘着面に指の油が付着してしまわないよう慎重にカッティングシートを台紙から剥がしていきます。面積が大きなシートの場合は、全ての台紙を一気に剥がしてしまわず、端から少しずつ剥がしながら作業を進めていきます。転写用シートを使用している場合は、転写用シートごと丁寧に台紙から剥がしましょう。台紙からカッティングシートが剥がれにくい場合は、転写用シートから台紙を剥がすようにして進めましょう。

■貼り付け面とカッティングシートの粘着面に石鹸水(水)を吹きかける

貼り付け面とカッティングシートの粘着面に、石鹸水もしくは水を吹きかけていきます。この際、カッティングシートや転写用シートの表面を濡らさないように注意しましょう

■貼り付け作業

目印に合わせてカッティングシートの端を圧着し、シートもしくは転写用シートの上からスキージーでこすり、空気を抜きながら圧着していきます。あまり力を入れすぎると、シートの破れに繋がるので注意が必要です。水貼りをすることによって、この貼り付け作業の際の位置調整や修正が可能になります。全体を貼り付け終えたら、最後にもう一度中心から放射状に空気を抜くようにスキージーを滑らせます。

■シート周辺の水を拭き取る

圧着が終わったら、シート周辺に残った水分をスポンジや柔らかい布などで優しく拭き取ります。

■転写用シート(アプリケーションシート・リタックシート)を剥がす

和紙の転写用シートを使用している場合はコツがあり転写用シート全体に霧吹をかけてゆっくり剥がして行きます。カッティングシートまで剥がしてしまわないよう慎重に剥がしていきましょう。転写用シートにカッティングシートが残っている場合は、再度圧着してからゆっくりと剥がしましょう。

仕上げ作業

気泡ができてしまった場合は無理に潰そうとせず、針やカッターで小さな穴を開けて空気を抜くようにしましょう。貼り付け後、数日間は貼り付け面をこすったり磨いたりするのは控えましょう

まとめ

耐久性に優れ、思い通りのデザインを再現できる便利な「カッティングシート」。貼り方のコツを覚えて、お店の装飾やDIYなど様々なシーンに活かしてくださいね。

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