不透明で室内のプライバシーを保つのに役に立ってくれるのがすりガラスですが、実は完璧に中が見えないというわけでもありません。
今回はすりガラスが本当にプライバシーを守ってくれるのか?外側から見えないようにするためにはどうすべきか?などについてまとめていきます。
そもそもすりガラスとは?
すりガラスは曇っていてガラスの向こう側が見えづらくなっているガラスです。
その特性を活かして一般的な家庭ではトイレの窓やお風呂の窓などに使われています。
すりガラスは透明なガラスの表面に砂を吹き付けることにより表面に凸凹をつける加工が施されたガラスです。表面の細かな凹凸が光を乱反射するため、すりガラス越しの風景は薄ぼんやりとしか見えなくなり、プライバシーを保護する役割を担ってくれます。
通常はこうした視界のシャットダウンにはカーテンを使いますが、湿気がこもりやすくカーテンを使いづらい場所では、代わりにすりガラスを使うことで室内を覗かれなくすることが可能です。しかし、すりガラスは表面が濡れると凹凸の間に水が入り込んでなめらかになってしまうため、不透明度が下がってしまうという欠点があります。
また、このすりガラスによく似た「型ガラス」と呼ばれるものがあり、そちらとすりガラスを勘違いして使用してしまうケースがあるため注意が必要です。
型ガラスはすりガラスよりも凹凸の波が大きいため光を乱反射させる密度などが違い、見えづらさのタイプが異なります。
型ガラスはガラスを作る段階で凹凸加工が施されたガラスです。通常ガラスは2つのローラーで平らにしながら成形しますが、型ガラスではこのローラーの片方を凹凸のあるものにして模様をつけます。
型ガラスはすりガラスよりも凹凸のサイズが大きいため、全体的にぼんやり曇るような曇り方ではなく、凸凹に大きく光を歪めることでガラスの向こうを判別しづらくしています。凹凸が大きいので表面が濡れても見えにくさが落ちることはありませんが、濡れてない状態のすりガラスと比べるとやや不安な面もあるでしょう。
すりガラスは夜だと見える?
光というのは暗い方から明るい方を見ると視認性が一気に上がります。これにより、日中は薄いカーテンを掛けていれば外側からは全く見えないような部屋でも、夜に電気をつけた状態だと、中の様子がくっきり見えてしまうことが少なくありません。
これはすりガラスでも同様で、日中は大丈夫でも夜は思ったより中の様子が窺い知れてしまいます。特にすりガラスが使われていることの多いお風呂場は、夜に使うことが多い場所であるため「どのくらい見えてしまうのか」は知っておくべき問題と言えるでしょう。
結論から言うと、これはすりガラスとの距離によって大きく違ってきます。例えば、窓の近くにあるものは外からもそれが何であるかひと目でわかってしまう程度には見えてしまいます。
ですが、これが30cmほど離れていると、薄ぼんやりとしたシルエットが認識できる程度になります。そして、およそ1mも離れれば夜であろうとも中の様子はほとんどわからなくなってしまうでしょう。
お風呂のすりガラスというのは基本的に浴槽の上側に設置されている家が多い傾向にあります。また、体を洗うスペースは、浴槽を挟んですりガラスから50cmから1m程度離れているケースがほとんどです。
そのため、夜であろうとも中の様子が見えてしまうようなことは滅多にありません。流石に「誰かがいる」というのはギリギリ分かるくらいには見えますが、それ以上見える心配はないと言えるでしょう。
さらにすりガラスの効果を高める方法
お風呂場のガラスがすりガラスであれば、基本的には気にしていなくても外側から中の様子が見えてしまうということはありません。
しかし、それでも不安を感じてしまう、またもっと中の様子を見えなくしたいという場合にはガラス用の目隠しフィルムを使うことでより視線を通さないようにすることができます。
その際に、好きな模様柄のフィルムを貼るのも良いですが、より視認性を落としたいのならば全体をまんべんなく隠してくれるブラインド調の模様が施されたものを使用するのが良いでしょう。
すりガラスによる乱反射と、フィルムによる遮断という二重のフィルターにより室内の様子を確認することはほぼ不可能な状態にすることが可能です。
なお、すりガラスは湿気が多いお風呂場や、汚れが飛ぶ台所などに使われていることが多いため、湿気に弱いフィルムではすぐに剥がれてしまったり、熱で変形してしまったりする可能性があります。そのため、フィルムを選ぶ際は、湿気や熱に強いものを選ぶことがポイントです。
まとめ
すりガラスは対象物との距離によっては夜でも中の様子が透けてしまいますので、ガラス用の目隠しフィルムを使うなどの工夫をすると良いです。