カッティングシートとは、粘着剤が付いている、装飾用の塩化ビニル樹脂系フィルムシートのことを指しています。
貼る場所をあまり選ばないことから、様々な用途で取り入れられている素材です。
また、色のバリエーションが豊富なため、多種多様な表現が可能な素材でもあります。
ここでは、カッティングシートの用途をいくつか紹介していきます。
店舗の看板やサインとして
カッティングシートの用途として、代表的なものに
店舗の看板が挙げられます。
直射日光や雨風に晒される看板は、そのような厳しい条件下でも耐えられるようにしておくことが欠かせません。
カッティングシートには、
屋内用のものと屋外用のものがあります。
屋外用のカッティングシートは、屋内用のものに比べると
粘着性や耐候性に優れており、長い期間使用しても変色や劣化などが起こりにくいよう作られています。
屋外に長期間設置されることの多い看板は、この屋外用のカッティングシートを選ぶようにしましょう。
例えば、株式会社中川ケミカルが手掛けている「ノックス/タフカル」というシリーズの場合、耐候性は5年から7年程度となっています。
商品によって耐候性の期間が異なるため、用途や目的に合わせて最適なものを選ぶことも大切です。
また、カッティングシートは、サインとして使われることもあります。
店舗などでは、建物入り口のドアや窓などに店名や営業時間、電話番号などの情報を、カッティングシートを使って表示していることも少なくありません。
クリニックや病院では、診療時間などを表示している場合もあります。
カッティングシートは、ハサミやカッターナイフ、カットマシンなどを使って簡単にカットすることが可能な素材です。
自由なデザインで容易に切り貼りできるだけでなく、色のバリエーションがとても豊富にあるため、デザイン性の高い装飾を施すこともできます。
文字やロゴの大きさやフォント、デザインなどによって、仕上がりのイメージは様々です。
それぞれの店舗に合ったものを選ぶことで、ブランドイメージをさらに高められるようになるでしょう。
目隠しとして
カッティングシートは、
目隠しの用途としても利用できます。
透明なガラスでは、中の様子がはっきり見えてしまうため、その空間の用途によっては視線を遮りたくなる場合もあるでしょう。
カッティングシートの中には、完全に視線を遮る透過性のないタイプ以外に、ほどよく向こう側が見える、透明感のあるタイプもあります。
加工性が高いため、デザインを工夫すれば、目隠しを兼ねた装飾にすることも可能でしょう。
例えば、草花や葉のデザインを必要な場所に描くことで、視線を遮りつつ、ナチュラルな雰囲気を与えることもできるようになります。
つまり、それぞれの空間に合ったカッティングシートを選んだり、使い方によっては、単なる目隠しではなく、デザインの一部として取り入れられるようになるのです。
また、透明のパーティションに、その空間のイメージにマッチした色合いのカッティングシートを貼れば、内装のデザイン性をより一層高められる、オリジナルのパーティションをつくることができます。
目隠しに用いるデザインによっては、無機質な空間に、遊び心を与えられるようになるのではないでしょうか。
ショーウインドウの装飾として
ショップが売りたい商品を見せたり、ブランドイメージを伝えたりすることができるショーウインドウ。
魅力的なショーウインドウづくりは、売上アップのために欠かせません。
そのためには、ショーウインドウの前を行き交う人々の興味を誘ったり、感動させたりする工夫が必要になってきます。
加工が簡単で、色や素材感のバリエーションが豊富なカッティングシートを使え、
ショーウインドウのガラス面に様々な装飾を施すことが可能になるでしょう。
例えば、クリスマスやバレンタインなど、ショーウインドウをキャンバスに見立てて、それぞれの季節に合ったデザインを描けば、より一層雰囲気を盛り上げられます。
ショーウインドウの中に単純に商品や飾りをディスプレイするだけでなく、カッティングシートを使ったコーディネートを考えることで、大胆で、自由な発想でデザインできるようになるのです。
車やバイクの広告や装飾として
店舗や企業が使っている車やバイクにカッティングシートを使ってデザインすることで、
簡単に広告としての価値を加えられるようになります。
華やかな印象になったり、インパクトを与えられるため、車やバイクの視認性もグンと上げられるようになるでしょう。
自然と、店舗や企業のアピールができるようになるのです。
車やバイクには、店舗名や企業名、ロゴなどを貼り付けることが多いですが、URLや電話番号などの情報を載せている場合もあります。
店舗や企業のイメージに合った装飾をすることで、ブランドイメージを高められるようにもなるでしょう。
DIYのアイテムとして
コツさえ掴めば簡単に貼れるカッティングシートは、DIYでも注目を集めています。
家具や家電、小物など様々なものをリメイクして、イメージチェンジやリニューアルを目指す人にとって、チャレンジしやすいアイテムと言えるからです。
窓枠や建具、キッチン扉などに貼って、インテリアの雰囲気を変えることも可能です。
ただし、賃貸物件のDIYを考えている場合は、退去時にはきれいに剥がしておく必要があるため、注意が必要です。
元々の素材がダメージを受けてしまうと、修繕のために工事が必要になり、費用が発生してしまう場合もあるからです。
粘着力の強さに注意を払いながら、カッティングシートを選ぶようにしましょう。
さらに、カッティングシートを使って表札をつくることも可能です。
その家の顔とも言える表札を、自由度の高いカッティングシートを使って、オリジナリティ溢れるものにしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
カッティングシートは、株式会社中川ケミカルが商標登録している名前です。
しかしながら、施工性の高さや、コストパフォーマンスの良さなどが評価され、これまで多くの場所で利用され続け、今では一般名称として浸透するようになりました。
それだけ、カッティングシートが様々なシーンで使われてきたということが言えるのではないでしょうか。