車を購入したら、自分だけのオリジナリティを持たせたいと思う人は多いのではないでしょうか。
そんなとき便利なのがカッティングシートです。
カッティングシートは耐候性や耐水性に優れ種類も豊富で、オリジナルのデザインを貼ることもできます。
初めてでもポイントを押さえて手順通りにやれば、誰でも簡単に貼りつけられます。
カッティングシートとは
カッティングシートは一般名詞ではなく株式会社中川ケミカルが登録商標している商品名で、
一般的にはマーキングフィルムと呼ばれる装飾用の粘着剤つきの塩化ビニールフィルムのことです。
4層構造になっており、上から保護シート、転写シート(アプリケーションシート)、デザイン部分、剥離紙の順番です。
デザインを一度転写シートに貼りつけて、転写シートごと設置面に貼りつける仕組みになっています。
カッティングシートは多種多様で、光沢のあるものやすりガラス調などの質感がありカラーも豊富です。
剥離紙はカットの目安となる模様がついたものや透明なフィルムがあります。
薄さ約0.1mmで重ね貼りをしても厚さが出ないので、デザイン性の高い施工を実現できます。
車のボディ全体に貼ることもリアガラスに小さく貼ることもできるので、個人の車のおしゃれから社用車に社名を入れるなどして動く宣伝車としての利用も可能です。
貼る際の温度は5℃~30℃が推奨されています。
気温が低いと粘着力が落ちて貼りにくいので、ドライヤーなどで温めたあとに作業する必要があります。
夏場など高温の場合は粘着力が出すぎて貼りにくいうえシートが伸びたり気泡を抜く際、傷が入ったりするのでので
早朝や夜間の涼しい時間帯を選びましょう。
貼り方には水を使って貼る方法と水を使わない方法があります。
水を使う方法は多少なら位置の再調整が可能で、正確な位置に貼ることを求められる際に便利です。
水を使うので乾燥させる時間が必要で、
高温の時期の貼りつけに向いています。
小さなシートの貼りつけは難しいので、シートは少し大きめにカッティングしてください。
水を使わない方法は用意する道具が少なくなるので、
手軽に貼りたい場合に便利です。
貼り直しがきかないのである程度器用さに自信がある人や多少のズレは気にならない場所、小さな文字などを貼るのに向いています。
貼る前の準備
車は砂埃や油で汚れています。
車体が汚れていると凹凸が出る原因になったりしてきれいに貼れず、フィルムが剥がれやすくなります。
大きなカッティングシートを貼る場合はまず洗車をしましょう。
洗車のあとは十分に水を拭きとることも大切です。
カッティングシートが小さい場合でも、洗車用の洗剤などを使って貼りつける部分を拭き取ります。
風が強い日の作業は
車体に埃がつきやすくなるので注意が必要です。
準備するものはスキージー、ガムテープまたはマスキングテープです。
スキージーは正確にはスクイージーで、フィルムを貼るときに空気が入らないように使うヘラ状の道具です。
先端にフェルトのついたものなら車体を傷つける心配がありません。
水を使う場合は霧吹きも必要です。
位置の修正や滑りをよくするために霧吹きの中の水には、中性洗剤を数滴入れておきます。1Lに10滴が目安です。
カッティングシートの表と裏をスキージーでこすってデザイン部分と転写シートを圧着しておくと、剥離紙側にデザイン部分が残りにくくなります。
ドライヤーで少し離して温めると圧着しやすいです。
カッティングシートを貼る方法
水を使ってカッティングシートを貼る場合は、まず貼る位置を決めます。
貼る位置が決まったら、カッティングシートの下部だけを車体やガラスにテープで仮止めします。
シートを裏返して剥離紙をゆっくりと剥がしながら、デザインが転写シートに貼りついていることを確認しましょう。
剥離紙を剥がしたカッティングシートと車体の、それぞれの設置面に霧吹きを使って水をつけます。
カッティングシートがよれないようにピンと張りながら、スキージーでシートの中央部分から外側に向かって水や空気を抜きながら貼ります。
シートの大きさやデザインなどによって貼りやすい方法は異なり、シートが細長く大きめの場合は端から貼る方がやりやすいです。
仮止めのテープと表面の保護シートをはずし、半日ほど乾燥させたら完成です。
保護シートが剥がしにくい場合や、剥がすとカッティングシートがズレる恐れのある場合は乾いてから剥がします。
もしも空気が入ってしまったら、乾燥する前ならスキージーで水と一緒に端に寄せて抜きます。
小さい気泡なら数時間で自然に抜けます。どうしても抜けないときは、保護シートを外したあと細い針やカッターの先などで穴をあけて抜きスキージーか指で圧着します。
小さな穴なので目立つことはありません。
カッティングシートを貼りつけたら、
数日間は洗車を控えましょう。
水を使わない場合は、霧吹きで水をつける部分を省略して行います。
カッティングシートをかっこよく貼ろう
カッティングシートを貼りつける方法は2つで、水を使う方法は位置を再調整しやすく大きめのシートに向いています。
水を使わない方法は手先が器用で多少位置がズレてもよい場合や、小さ目のシートに適しています。
車体全体にカッティングシートを貼りつけたい場合は、難易度が高く専門的な知識が必要なので業者への依頼が無難です。