街中の看板や窓ガラスの装飾など、多くの場所で使用されている「カッティングシート」。耐久性が高く、安価で手に入れることができる人気の素材です。
この記事では「カッティングシート」を自作したい方向けに、準備するものや自作の手順をご紹介しています。
目次
カッティングシートを自作する際に準備するもの
まず初めに、カッティングシートを自作する際に必要なもの、準備しておきたいものについてご紹介します。
■カッティングシート
用途に応じたサイズ、カラーのカッティングシートを用意します。カッティングシートは、ホームセンターやネット通販などで手軽に手に入れることができます。
■コピー用紙
希望の文字やデザインをプリントまたは直接手書きし、それに沿ってカッティングシートを切り抜いていきます。
■プリンター
文字やデザインを印刷する際に使用します。
■スティック糊・水糊
コピー用紙とカッティングシートを貼り付けて切り抜いていきます。切り抜き作業のための仮貼り用なので、接着力のあまり強くないものを用意しましょう。
■デザインナイフ
デザインナイフとは、細かな切り抜き作業に適した、刃先が鋭角なペンタイプのカッターです。特に文字など細かなデザインを切り抜く場合は、通常のカッターナイフではなくデザインナイフを使うようにしましょう。
■ピンセット
デザインによっては、とても繊細な作業になります。先端が細い模型用のピンセットがあれば便利です。
■転写用シート・マスキングテープ
特に細かなデザインの場合、カッティングシートの貼り付け作業時に転写用シートがあれば便利です。マスキングテープを転写用シートの代用として使用することもできます。
カッティングシートを自作する手順
材料と道具の準備が整ったら、いよいよ作業に入ります。
(1)切り抜きたいデザインをコピー用紙に印刷(または手書き)する
まず始めに、切り抜きたい文字やデザインをコピー用に「原寸大」で印刷(または手書き)します。文字やデザインは、輪郭線で書くのではなく、塗りつぶしで印刷するのがおすすめです。輪郭線の場合、線の内側で切り抜くのか外側なのか、切り抜き位置がわかりにくい可能性があります。
(2)糊でコピー用紙をシートに貼り付ける
デザインを印刷したコピー用紙を、カッティングシートの表面に貼り付けます。デザインに沿って切り抜いたあと、貼り付けたコピー用紙は剥がすので、接着力があまり強くないスティック糊や水糊などを使用しましょう。コピー用紙が綺麗に剥がれるか、余分なシートで一度試してみると安心です。
(3)コピー用紙に沿ってデザインを切り抜く
糊が乾いたら、カッティングシートの下に台紙を敷き、コピー用紙に印刷したデザインに沿って切り抜いていきます。力を入れ過ぎず、焦らず慎重に進めていきましょう。台紙にうっすらナイフのあとが残るくらいの力加減を意識しましょう。デザインの中心から外側に向けてナイフの刃を動かすようにすると、切りすぎを防げます。
(4)余分な背景を切り離す
切り抜き作業が終わったら、余分な背景部分を切り離していきます。細かな部分は、ピンセットなどで慎重に剥がしていきましょう。カッティングシートは、とても薄く繊細な素材です。切り抜きが甘くシートが上手く剥がれない場合は無理に引っ張らず、再度ナイフで切り込みを入れるようにしましょう。
(5)コピー用紙をシートから剥がす
全ての背景を切り離したら、カッティングシートの上に貼り付いているコピー用紙を慎重に剥がしていきます。
(6)転写用シート(マスキングテープ)に転写する
転写用シートを使用して貼り付け作業を行う際は、カッティングシートの上から転写用シートを重ね、カッティングシートを転写します。専用の転写用シートがあればベストですが、マスキングテープで代用することも可能です。
(7)貼り付け作業を行う
カッティングシートの貼り付けの方法は大きく分けて2種類。一般的なシールなどと同様に、台紙から剥がしてそのまま目的の場所に貼る「ドライ貼り」と、カッティングシートと貼付面に水を吹きかけながら貼付けていく「水張り」があります。「水張り」は、吹きかけた水がカッティングシートと貼付面の間に入ることで、すぐに接着することを防ぎ、貼り付け位置の調整や修正が可能になります。デザインやシートの大きさに応じて適切な方法で貼り付け作業を行いましょう。貼り付け後数日間は、強くこすったり磨いたりするのは控えましょう。
まとめ
誰でも簡単に加工ができる「カッティングシート」。自宅のDIYなどで使用する際には自作してみるのも楽しいですね。ただ、材料の準備から作成まで、それなりの手間はかかるもの。多くの専門店では、オリジナルデザインのカッティングシートが、低価格&1枚からの小ロット注文が可能です。仕上がりの完成度を求める方や、お店の看板作成、長期使用、繊細なデザインをお考えの方は、一度専門店に相談してみてはいかがでしょうか