ポスター印刷で使われるマット紙の特徴とメリット・デメリット

マット紙はポスターの印刷でよく利用される専門紙です。

他にもポスターに適した紙はありますが、マット紙にはどういう特徴があるのか、マット紙のメリット・デメリット、選ばれる理由なども解説していきます。

マット紙とは?

 

マット紙は表面につや消し加工がされている印刷用紙のことです。

販売元の違いで「マットコート紙」と呼ばれることもあります。

また、印刷時ににじまず、紙自体の厚みを出したい時に使用します。

厚みもバリエーションがあり、0.07㎜の薄手のものから、0.30㎜の最厚手までと豊富です。

一般的によくポスターで使われる厚みは0.10㎜の標準が多いですが、フライヤーやカタログなどの場合は、少し厚手のマット紙を使うこともあります。

マット紙の特徴は?

 

マット紙は表面に光沢がないので、目に優しく落ち着いており、上品な印象を与えることができます。

また、表面のマットコートは、インクと馴染みやすい特性をもっているので、色を再現しやすく、思い通りの色が出せるので、カラー印刷に適しています。

インクが馴染みやすい性質なので、文字と写真をバランス良く見せたいときにも適しています。

つるっとした触感ではないので、指紋が付く心配もありません。

 

マット紙とコート紙の違い

 

コート紙は表面にコーティング剤を塗って強くプレスしているため、つやのある表面が特徴の印刷用紙です。光沢があるので、主にパンフレットやポスターの印刷に使われます。

反面、マット紙はつやを消す加工がされているので、正反対の印刷用紙と考えてください。

コート紙はマット紙よりも単価が安いので、大量印刷を行いたいときにはコストを削減できます。

しかし、つや加工されているので、にじみが出ることを考えると細かな文字が多い場合などはマット紙のほうが適しています。

 

マット紙のポスターが使われるケース

 

マット紙は、つやがない加工をされているのが特徴です。

つや加工のあるものだと困ることとして、照明の多い場所などです。

そういったところでマット紙の場合、光を反射させないので、照明が明るい場所での展示でも反射することなく綺麗に見えるのもマット紙で作成されたポスターの魅力です。

また、表面にマット系の塗料を塗っているので、目がチカチカすることなく、ゆっくり落ち着きのある場所に適しています。

厳かな雰囲気にも向いており、美術館、演奏会、コンクールなどの案内のポスターに使うと演出の一つにもなります。

マット紙は紙素材なので、耐水性がありません。

直射日光に当たると日焼けの可能性もあるので、マット紙のポスターを作るのであれば屋内の展示向けとして使用するのがいいでしょう。

 

マット紙の用途

マット紙は室内のポスターや、雰囲気のある場所などで活躍しますが、ポスター以外にもマット紙の特性を活かした利用法があります。

・折込チラシ

・社内案内

・冊子

・パンフレット

・フライヤー

・卓上カレンダー

・名刺

・ショップカード

マット紙はその特性と厚みの豊富さで、ポスター以外にもたくさんの用途があります。

マット紙の特徴でもある、光を反射しないという点で卓上カレンダーや、会社案内・パンフレットなど目を通すことが多いものに使われます。

インクが馴染みやすく、紙に厚みが出る性質を活かして、冊子・名刺・ショップカードなどの用途にも使われます。

にじみが出ないので、文字数が多い印刷などにも適しています。

全体的に落ち着きのある上品な仕上がりになるので、マット紙はポスター以外の印刷用紙にも適しています。

 

マット紙のメリット

マット紙のメリットは以下のことが挙げられます。

・インクののりが良くなる

・にじみにくく、見た目の印象を整えることができる

・発色や文字が読みやすい

・細部まで鮮明な印刷ができる

・光の反射が少ないので目に優しい

・明るい場所で長時間読んでいても目が疲れにくい

マット紙は、にじみにくくインクののりがいい特徴があります。

他にもマット紙は落ち着きのある印象で、大人なイメージを与えることができます。

発色を思い通りに出せ、にじみにくいので小さな文字を印刷したいとき、読み物などにも向いています。

光沢紙やコート紙とは違い光沢がないのも特徴で、光の反射が少ないので目に優しい印刷が可能です。

明るいところで長時間見ていても目が疲れないので、みんなで読むものなどにも最適です。

 

マット紙のデメリット

マット紙は落ち着きのある印刷紙というメリットがありますが、逆にデメリットもあります。

・光沢が抑えられるつやがない

・屋外での使用では耐水性や日焼けなどに弱い

・写真などの印刷の場合、コート紙や光沢紙に劣る

マット紙は、その名の通りマットな仕上がりで落ち着いた印象になりますが、つや加工はないので、光沢を求める際には光沢紙やコート紙などがおすすめです。

また紙の中でも耐水性が弱いので、屋内での使用を目的として使うことをおすすめします。

屋外の場合、雨でにじむ・日焼けなどの可能性もあります。

※但し弊社では屋外でも耐水性にすぐれたマット紙をご用意しております。

どうしても写真の美しさを表現しようと思うのであれば、つやのある光沢紙・コート紙の方が仕上がりはいいでしょう。

但しマット紙にラミネートをかけるとつやのある光沢紙様な質感が再現できます。

 

落ち着きのあるポスターを作りたい方はマット紙を

マット紙は様々な場面で活躍できるオールマイティーな印刷用紙でもあります。

色の出方やにじみにくさがあるので、たくさんの文字を印刷することも可能です。

つや消し加工がある分、とても落ち着きがあり上品なポスターになるので、展示会や発表会などの催し物にも向いており、A型のポスターフレームに入れてもアクリルに印刷面のインクが乗り移る心配もありません。

また、卓上カレンダーや名刺などにも活躍できるマット紙は用途が幅広いのでたくさんの可能性を持っています。

落ち着きのあるポスターを作りたい方には、迷わずマット紙をおすすめします。

是非、お試しください。

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